組織開発とは?組織開発の定義、やり方を解説!

近年、「組織開発」への注目が高まっています。日本企業でも従業員のエンゲージメントを高める手法として「組織開発」を取り入れる企業が増えてきました。「組織開発」は昔から研究が進められてきた手法で決して新しいものではありません。ではなぜ、今になって「組織開発」が注目されているのでしょうか。また、一般的に「組織開発」とは、どのような意味なのでしょうか。

組織開発は「風呂敷のようなもの」?

そもそも「組織開発」とはどういうことなのでしょうか。

もともとアメリカで研究が始まったため、英語では「Organization Development」(略称:OD)と呼びます。この「 Development」を日本語に訳した言葉が「組織開発」です。

今まで国内外の多くの研究者が「組織開発」について様々な研究を行ってきました。しかし、実は「組織開発」について統一された定義は存在しません。

日本における人材・組織分野研究の第一人者である中原淳氏は、著書「組織開発の探求」で「組織開発」のことを以下のように記しています。

「組織開発」とは風呂敷のようなものである

つまり、「組織開発」という言葉は類似性がある様々な手法を全て包含する言葉だとしています。しかしこの定義では意味が抽象的すぎるため、中原氏は著書の中で「『組織開発』とは、組織をWorkさせる意図的な働きかけ」といったん定義しています。また、「組織開発」には様々な「流派」のコミュニティがあるため、統一した定義をつくることはかえって「組織開発」の発展の妨げになるため、「組織開発とはこういうものだ」という決めつけはよくないと主張しています。

この記事でも「組織開発」を「組織をWorkさせる意図的な働きかけ」というコンセプトを持つ類似した手法の総称ととらえることにします。

組織開発が注目されてきた背景

近年、日本で「組織開発」が注目されてきた背景には、働き方や価値観、考え方の多様化が進んでいることがあげられます。日本企業はいままで年功序列、終身雇用制、新卒一括採用など画一的な人事制度を続けてきました。それが近年では、女性活躍の推進、働き方改革、終身雇用制度の廃止、グローバル化などにより企業を取り巻く環境が大きく変わってきました。こうした環境の中で、日本企業の内部では多様な価値観をもった人材が増えてきました。企業側も多様な働き方や多様な人材が活躍することを認めるようになりました。一方で多様な価値観を認めることは、企業の価値観よりも個人の価値観を尊重する方向性に向かうことにもなります。個人の価値観を尊重すると、チームや組織としてのまとまりが薄くなります。そこで、多様な個人の価値観と企業の価値観をマッチングさせる手法としての「組織開発」=「組織をWorkさせる意図的な働きかけ」が必要になっているのです。

「組織開発」を行うことで、企業にとっては企業の価値観を理解しつつも個人の多様な考え方を受け入れることができるようになります。また個人にとっても自分の価値観や考え方と、自分が働く組織の価値観とのマッチングができるようになり、よりモチベーションが高まり働きやすくなる可能性があります。

組織開発のやり方とは?

「組織開発の探求」の中で、中原氏は「組織開発」の基本的ステップを以下のように定義しています。

組織開発のやり方は基本3ステップ
  1. 見える化(What):自分の組織の問題を「可視化」する
  2. ガチ対話(So What):可視化された問題を関係者一同で真剣勝負の対話
  3. 未来づくり(Now What):これからどうするかを関係者一同で決める

例えば、組織開発の担当者が「最近、社員同士の関係が悪いのでチーム力を高める必要がありそう」という課題意識を持っていたとします。「社員同士の関係が悪い」と感じているのは、あくまでも担当者の仮説であるため、まずは仮説が正しいかどうか調査を調べます。データの取り方は、社員向けアンケートを実施する、社員へヒアリングするといった方法があります。こうした調査をもとに組織の「問題」を可視化します。この調査結果を会社の社長や役員、現場の責任者など「問題」に関わる責任者を集めて「問題」の原因を徹底的に議論します。また、原因について関係者同士で合意できたところで今後の「あるべき姿」を未来視点で考え解決策を話しあいます。この時、なるべく役員などの経営層や「問題」に関わる責任者、当事者を巻き込んでおくことがポイントです。関係者を巻き込んで議論することで、関係者が「問題」を「自分事」として捉えることができるようになり、その後の解決に向けて関係者が協力しあう体制をつくることができます。

このように、組織開発は一般的に3段階のステップで進められていきます。

組織開発の意味や、やり方を理解する

組織開発は近年「組織をWorkさせる意図的な働きかけ」として注目を集めてきました。「組織開発」の意味ややり方を理解すれば、「組織開発」をより一層自分の所属する組織の「問題」を解決する手段として有効に使えるようになるでしょう。

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